足の話いろいろ

初めまして日本教育シューズ協議会 関東支部長の高井と申します。
ようこそ、日本教育シューズ協議会のホームページにお越し頂きましてありがとうございます。
足の話しいろいろのコーナーでは、私達、日本教育シューズ協議会が、(財)日本学校保健会との協同事業で行った、子ども達の足の実態調査に基づき解ってきた実態や、大学の先生との談話などからのお話しを掲載させていただく予定です。毎月15日頃を目標にアップしていくつもりですので、ご意見等ございましたら宜しくお願いします。

 

8.ズック(運動)靴皮膚炎について

「水虫かな?足の皮がむける。」それは、ズック(運動)靴皮膚炎 かも知れません。

体育の時間 運動すると、体温は40℃位まで上昇し、発汗した靴の中は湿度100%、次の時間は教室で静かに授業、すると体温は平熱に戻り、かいた汗は水滴になり足は濡れた状態になります。ここから乾燥していったり、シューズの接着剤からホルムアルテヒドが出たりすると、ズック靴皮膚炎の一因になっていく様です。

お医者さんの話しでは、吸汗性のよいソックスを履いたり、靴下を替えたり、するのも効果的だそうです。いずれにしましても、湿った靴下では授業に集中しづらいですね。

7.外反母趾は何で女性に多いのか?その2

前回に続きまして、小学校高学年生4人に一人は拇指角度が15度以上の変形ありとは驚きですね。でも、話はここからで、外反母趾出現率は小学校5・6年生女子25%で落ち着き、中学校に上がるやいきなり30%の女子生徒に拇指角度の変形が見られるという事実、これは、足が成長しきれていないのに、単純にJIS規格の大人用を履かせているからです。

ちなみに男子の出現率は、小学校6年生で10%ですが、中学校に上がるや16%程に上昇します。背景にはやはりJIS規格の落とし穴がありました。体を見ても解るように、大人の体型に成長しきれていないのです。大きすぎる靴は小さすぎる靴より(どちらも足によくありませんが)痛みで不調和を知らせない分足に悪かったのです。

6.外反母趾は何で女性に多いのか?その1

「素朴な疑問なのですが、何で外反母趾は女性に多いのですか?」

神奈川県秦野市の学校保健委員会で受けたご質問です。確かにハイヒールも履かない小学生にも、拇指角度15度以上曲がっている児童が、小学校4年生で20%、小学校5・6年生で約25%と男子と大きく差を開かせている現状に、正確にお答えできませんでした。
「WEB上でお答えします。」と申し上げまして、遅くなりましたのをお詫び致します。

井口 傑先生にお伺い致しましたところ、「女性は出産に備え関節を柔らかくするホルモンを分泌する為でしょう」とのことでした。

5.「騎座(きざ)」

今回は足を育てるストレッチの続きで、騎座(きざ)を紹介させていただきます。騎座(きざ)は、正座して趾(あしゆび)を立て、その後左右にゆっくり2回ずつ後ろを振り返って趾に体重をかける動きです。

普段は開かない足の指を広げてあげる効果があるこの騎座(きざ)、 前回の“芋虫歩き”とセットで、学校保健委員会の講演会の中で、お話しの間に実験させていただいています。
ストレッチ前に足長を測り、芋虫歩きと一緒に2セット行った後にもう一度足長を測ると、大抵0.5cmから1cm小さくなっています。 「おお!足が小さくなった!!」と盛り上がるのですが、実際は足の骨と骨を繋ぐ腱と筋肉が引き締められてアーチが形成されるので、結果、足長の数値が下がるのです。足指を使っている方はアーチが出来ているので極端な変化が起こりませんので、皆様の驚きを求め講演会の時は2名位のボランティアをお願いしています。

足の骨は片足で28個の小さな骨の集合体です。14個の趾骨、5個の中足骨、2個の種子骨、7個の中根骨が腱と筋肉によって繋がれているので、足の指を使わないとそれらが発達せず、アーチ(土踏まず)が形成されないのです。両足で56個の骨、全身で208個ですから、実に体の28% 1/4以上が足に使われています。足はそれだけ繊細なパーツなのです。
ストレッチは不足を補うことはできますが、 足の健全な成長には日々の正しい歩行と靴選びが何よりも大切です。

4.「芋虫歩き」

前回のコラムでご紹介した足の発育を促す運動「芋虫歩き」を
イラスト図解で詳しく解説いたします。

「芋虫歩き」は趾(「あしゆび」と読みます。足の指のことです)の曲げのばしだけで前に進むエクササイズです。趾の使用は足の筋を強くし、足の裏のアーチを作ってくれます。
このアーチのおかげでわれわれは転倒しないで直立二足移動でき、健康な毎日を送ることができるのです。

3.足のアンチエイジング

前回の続きですが、足だけでなく人の骨格自体が現在の寿命に追いついていないのが現状のようです。
人間の筋力のピークは20歳台に骨や腱は10台に完成されます。そして、後は加齢とともに機能は後退していきますが、その曲線をどれだけ緩やかに出来るか。皮膚や筋力の老化速度を和らげることだけではなく、足のアンチエイジングも健康にはとても重要な問題なのです。

 将来にわたって、元気に自分の足で歩くために、そう、”自立した”生活を送るために、自分自身又は、お子様の足元にもっと目を向けてみましょう。それも、保護ばかりでなく、足の指を意識して使い、“足の発育・発達"を意識することをおすすめ致します。
 JESでは、足のアーチを作るストレッチとして、兵庫教育大学の原田碩三(はらだ せきそう)先生からご教授いただいた、「芋虫歩き」をご紹介しています。「芋虫歩き」というのは、 足の指の曲げのばしだけで前に進むエクササイズです。

しかし、一時的な体操だけでなく、毎日履くだけで一日数千歩ストレッチの出来る、足の指を使い、足を成長させることの出来る上履き、JES2101・2102をぜひお試しいただければと思います。

2.足の衰えは万病のもと

「足の衰えは万病のもと」とは人間が自分の足で歩けなくなると、さまざまな病気を引き起こすと言われている言葉です。また、足が「第二の心臓」と呼ばれているのは、心臓から出た血液を足の筋肉のポンプ作用(ミルキングアクション)により、歩くという動作の中で、心臓から一番遠い足先に流れた血液を心臓に戻すという働きを行っているからです。このような話をすると、「足は大切でない」と言う人はいませんが、日常的に大切にしているという人が少ないのも現実のようです。また、「寝たきりになる(自分の足で歩けなくなる)かもしれない」とは誰でも想像し難いことではないでしょうか。

最近の子どもの足を診て「将来、自分の足で元気に歩いている人はどれだけいるだろうか」と心配する医師がいます。東京の慶応義塾大学病院には足の外科外来という足専門の外来があります。そこで診療をされていた日本靴医学会、理事長の井口傑先生は次のように続けています。「この100年で人間の寿命は約2倍になったが、人間が長生き出来るようになった理由は、栄養がよくなったこと、医療(保険制度を含む)が進歩したことであって、決して体が丈夫になったからではありません」つまり、寿命は 一世紀で急速に伸びたが、足は寿命と同じだけ使える構造にはなっていないというのです。

1.足の指はなぜ退化せずにあるのでしょうか?

人は、走るとき、歩くときに、足の指で、地面を掴んでは投げるという運動をしています。これを足指捕地(ソクシホチ)といい、この運動により、足の骨と骨をつなぐ腱や靭帯、筋肉を発達させ土踏まずをつくります。足の指がしっかり使えるシューズを履くと、足の指でしっかりバランスを取り、健康な足に成長させてくれます。
また、足の指を使うと足の左右差が少なくなり、からだ全体のバランスが取れてきます。しかし、足の指が使えるシューズと、サイズの大きなシューズ、ぶかぶかなシューズは大きく違います。
前者は、かかとがしっかり固定されブレず足の指の運動だけ妨げないシューズ。後者は「どうせすぐに小さくなっちゃうんだから」とワンサイズ・ひどい場合ツーサイズ大きなシューズ。
10,000人計測で解ってきたことですが。どうも大きすぎるシューズを履いて足にトラブルを抱える子ども達が意外と多かったんです。

開発製品のご紹介

  • JESの活動〜研究・普及・助成・賛助活動 おかげさまで30年
  • 開発製品〜外反母趾を防止し、土ふまずを作るシューズ
  • 環境へのとりくみ〜JESシューズのリサイクルが始まりました
  • どういう靴がいいの?〜靴を選ぶ時のチェックポイントをお教えします!
  • 測定シートで足のタイプを調べよう!
  • 足の話いろいろ〜子ども達の足のこと、実態調査でわかったことなど足にまつわるコラムを掲載

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